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2010年8月

2010.08.24

読了記録『ダンス・ダンス・ダンス』

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『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』の3作品と同じ主人公「僕」の物語なのですが、趣きが大層変わっているので、続編とも言い切れない作品でした。「僕」はごく普通の人だし、自分もそう自覚して生きているのに非現実的な世界へと引き込まれてしまう。(作中で「僕」自身もそう述べています。)いろいろな人物とその死を経て、答えは出ないまま物語は終わります。


特に気になった、登場人物の名前について記録。

主人公は「僕」であるし、元妻の名前も、共同経営者だった友人も、名前が語られることはなく、学生時代の友人は「鼠」。主要な登場人物も「キキ」だったり「ユキ」だったりするのに、「五反田君」という人物が登場します。

この五反田君は絵に描いたような好男子として登場。学生時代は勉強もスポーツも、とにかく何でもできて、自然と周りの人を引き付ける魅力を持っていて、今は売れっ子俳優。もちろん、物語が進行するにつれて読者も「僕」も彼が好きになっていく。

小説も中盤を過ぎたころ、「あれっ?まさか?」という、五反田君に対する疑念がよぎり、言い表しようのないショックを受ける。「いや、それは考え過ぎでしょ。」と疑念を振り払って読み続けるが・・・

彼の愛らしさから最後に明かされる哀しさまで含めて、彼が「五反田君」という笑っちゃいそうな名前だなんて。。。日本中の五反田さんには申し訳けないけど、「五反田君」だなんて、これ以上なく彼に似つかわしくない名前なんです。木村拓哉とか竹之内豊とか反町隆とか、こういう名前だったら納得スルーなんですが、「五反田君」なのですよ。著者は敢えてネーミングしているはずなので、今後も「名前」に関しては注意して読んでいく必要ありですね。

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2010.08.22

読了記録『羊をめぐる冒険』

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Mプロジェクト3作品目です。

前2作の印象は 美しい写真がちりばめられたおとぎ話を読んだかのようでしたが、この作品は言ってみれば映画!でした。

↓の記事に、
【振り返って、「あれが自分の青春の終りだった」と思える事件、とまでは言わなくても、エピソードが無いと、人は死んだことに気づかない霊のようになってしまうのかも知れません。】
と書いたのですが、本作では主人公「僕」の親友「鼠」が自ら命を絶ってもまだ霊となって、「僕」を謎めいた「冒険」に引っ張り出し、青春の幕引きをさせるかのようなストーリーでしたので、とても驚きました。というか、ある意味予想通り?

映画のようだったと書いたとおり、単純にエンターテイメントとしても読んで楽しかったし、いたるところに深読みをしたくなるメタファーがあって、この作家の海外での評価も納得です。「羊男」とは何を象徴しているのか???

次に、シリーズ最後の『ダンス・ダンス・ダンス』を読んでから、ゆっくり考えてみたいです。

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2010.08.17

読了記録『1973年のピンボール』

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自分の中の村上プロジェクト、2冊目。

この作家の雰囲気解かってきました。(^-^;

青春の終わらせ方を探して彷徨している感じがします。

成程。振り返って、「あれが自分の青春の終りだった」と思える事件、とまでは言わなくても、エピソードが無いと、人は死んだことに気づかない霊のようになってしまうのかも知れません。

自分の青春の終りは・・・?と考えると、解からないんですが。だからといって、まだ青春まっただ中とは決して思いませんけどね。

プロジェクト続行します。

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2010.08.11

読了記録『風の歌を聴け』

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この人はどうして今さらこれを読んでいるのだろうと思う方も多いでしょうね。

村上春樹の作品は『ノルウェーの森』を出版当時に初めて読んで、そして苦手と結論付けてそれっきりでした。最近1Q84 がベストセラーになり大いに話題になったので、まあ、野次馬根性とまでは言いませんが、私も読んでみようと思った次第です。その為の下地作りということで、しばらくは過去の村上作品を読んでみようと思います。

この作品はデビュー作だそうですが、著者な何歳だったのかしら。

ちょっと読んで、一瞬「これは、頑張って原文で読んでみたいなぁ。」などという思いがよぎり、「いやいや、アメリカ作家じゃないんだった。原文日本語なんだよ。」と自己突っ込み。決して日本語が直訳調で変ということではなくて、作中の雰囲気がアメリカ物と感じさせるのですよね。

主人公の青春のフラッシュバック的な進行なんですが、まずディテールが素敵。言葉が素敵。

ただ、肝心のストーリーというか登場人物の具体的な振る舞いが、若い女性の中には許せない人も多いかな。お父さんお母さん的にもね。私も今の年齢で読んでいるから、まるで自分の青春を懐かしむように主人公に寄り添って読めるのであって、大学生くらいで読んでもピンと来なかったと思います。

主人公は大学生なんですが、舞台が港や海のある町(神戸かも?)で横浜や湘南と雰囲気が重なる感じもしまして、高校が横浜市内だったものですから高校時代の風景の記憶が度々呼び起こされました。

最初に苦手と思った『ノルウェーの森』も今読み返したら、また違った感じがするのだろうと確信しています。


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2010.08.09

読了記録『逆説の日本史4・5・6』

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何度でも書きましょう。本当にオススメです。

第6巻の鎌倉仏教の話は、私にとっては特に面白く感じられて、多分この章はまた読み直すと思います。親鸞とプロテスタントの共通性など、言われてみれば成程ですです。今かなり親鸞LOVEな状態ですが、まさか帰依はしませんけどね、もちょっと勉強したい気持ち。

このシリーズ、もっと読み進めるつもりですが、一応ここで一休み。

小説が恋しくなりました。


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